2014年2月、小金井市東児童館の幼児子育てグループのお母さんを対象に、食育講座「家庭の食事を考える・・美味しく食べるコツ」と題して、パワーポイントを使った座学と季節野菜を使った試食を行いました。
座学の内容
- 本題の前に、野菜の花を見て野菜を当てるクイズ
(春菊・人参・じゃがいも)
- 食べることとは栄養補給だけでなく、五感を使って嗜好を発達させること
→嗜好は、乳幼児期から学童期が最も発達する
- 嗜好を発達させて、好きなものを増やすには
(1)嗜好の発達時期を考えて、食べ物を考える
(2)多くの食べ物に出会って、五感が不快・危険と感じないようにする
- より良い五感情報の提供
- 食事時のより良い環境作り
- 食のプロセスへの関わり
(3)大人が発達の手助けをする
- 野菜を美味しく食べるコツ
(1)新鮮なものを選ぶ
(2)調理法を変える
(3)調味料を変える
(4)(2)と(3)の組み合わせを考える
(5)(3)の組み合わせを考える
(6)食べつくすこと(食材の完全利用)を目指して調理する
以上について詳しくお話し、調理例などもお見せしました。
座学の後は試食です。
最初に「うま味の飲み比べ」を行いました。
今回用意したのは
グルタミン酸:昆布 / イノシン酸:かつお節 / グアニル酸:干し椎茸
の3種類。
改めて3種類を一度に飲み比べをする機会がないので、とても好評でした。
さらにうま味の話では母乳にはグルタミン酸が多く含まれていることや、胎児のときには少量だが羊水に含まれているグルタミン酸を飲んでいることなども話しました。
次に、皆さんお待ちかねの料理の試食となりました。
今回は三品。
- 根深ねぎの炊き込みご飯
ねぎを3〜4cmに切り、胡麻油で炒め、米・昆布茶・酒・塩少々と一緒に炊飯器で炊き、千切りしょうがを混ぜ、細かく刻んだネギの青い部分を散らしたご飯
感想:
- 「ねぎをご飯に炊く発想はなかったし、とても美味しい」 など
- 東京長かぶ(江戸東京野菜)の葉っぱの海苔和え
東京長かぶの葉をさっとゆで、醤油と焼き海苔で和えた和えもの
感想:
- 東京長かぶの味噌汁
東京長かぶと油揚げを出汁(うま味の飲み比べをした、昆布は細かく切り、戻した椎茸も千切りにし、出汁取ったかつお節もそのまま、3種類の出汁)で煮て、味噌を加え、最後に茹でて刻んだ長かぶの葉と小口切りのねぎを入れた味噌汁。
感想:
- 「普段の3倍の出汁が入っているので、ものすごく美味しい」 など
今回の料理で出た残菜は、ねぎの根っこの部分だけでした。
以下は講座全体の感想の一部です。
どうしたらいらいらせずにこどもたちもニコニコして食べられるかヒントが欲しくて受講しました。
食事に彩りを取り組むことから始めてみたいと思います。
食事のよりよい環境作りについて先生のお父様の「うまそうだ」「うまかったな」の言葉にとても感動しました。
子どもとの食べたときの音、味などの会話は心がけているつもりなのですが、夫も巻き込んでの食卓の団らんが不足しているなと日々感じていたので夫にも参加してもらいやすい方法を教えて頂きました。
昨年参加してそのあとよ〜し頑張るぞと気合いが入っていましたがまた最近気が抜け気味だったのでお話を聞いてまたやる気になりました。
“お袋の味”とても大事だと思いました。
おいしい料理も大事ですが楽しい雰囲気も大事だと再認識しました。
嫌いなものも食卓に出し続けルというのは中学生になる息子の小さな時からやっており、見事に嫌いなものが無く育っています。
日本のお母さんたちは、一生懸命子育てに頑張っています。
悩みや課題を乗り越えながら日々奮闘しています。
少しでも肩の力が抜けるお手伝いができたら、幸いです。