食中毒の画像 「食の安全コラム」では食品の安全性についてお伝えしていきます。
 第1回目となる今回は、夏場に多い「食中毒」を取上げてみました。

平成20年に国内で発生した食中毒件数は1369件、患者数24303名、死者数4名でした。
食中毒の予防のポイントとは何でしょうか?

食中毒予防の三原則

!食中毒菌を付けない!
 → 手指、調理器具などを清潔に保ち食品に菌をつけないことが重要です。
!食中毒菌を増やさない!
 → 出来るだけ早く調理し、冷やすことで菌の繁殖を防ぐことが出来ます。
!食中毒菌をやっつける!
 → 器具や食材の殺菌には加熱する事が有効です。

これを常に意識して食事を作り、美味しく味わいたいものですね。
詳しくは以下のポイントを参考にしてください。

ポイント1 食品の購入

  • 生鮮食品(肉、魚、野菜等)は新鮮なものを購入する。

  • 消費期限の表示のあるものは表示をよく確認する。

  • 水分や肉汁のあるものは、洩れて汚れないようにポリ袋などに分けて包む。

  • ポイント2 家庭での保存

  • 冷蔵や冷凍の必要なものはすぐ持ち帰り、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れる。

  • 冷蔵庫や冷凍庫の詰め過ぎに注意する。(目安は70%)

  • 冷蔵庫の温度は10℃以下、冷凍庫は−15℃以下に維持する。

  • 冷蔵庫に入れたものでも長く置かず、早めに使い切る。

  • 肉・魚・卵を手で扱うときはその前後に手指を洗剤で洗い、水でよくすすぐ。

  • ポイント3 下準備

  • 台所は清潔に。(ごみ捨て、清潔なふきん、洗剤の準備、調理台の片付け等)

  • 井戸水使用の場合は水質に注意する。

  • 手洗い第一を常に心がける。

  • 肉や魚に使用の包丁・まな板は生で食べる野菜・果物のものとは使い分ける。

  • ラップしてある野菜やカット野菜も更によく洗浄する。
  • 冷凍品の解凍は電子レンジなどで素早く行なう。
  • 解凍品の再凍結、再利用はなるべく避ける。
  • 調理器具(食器、包丁、まな板、ふきん他)は使用前後に洗剤と流水で洗う。

  • ポイント4 調理

  • 調理の前に台所を清潔にし、手洗いを確実に行なう。

  • 加熱調理する食品は充分に加熱する。(目安は中心温度が75℃1分以上)

  • 調理を中断する場合は材料を冷蔵庫に保管する。

  • ポイント5 食事

  • 食卓につく前に全員が手洗いを行なう。

  • 清潔な手で清潔な器具を使用して、清潔な食器に盛り付ける。

  • 温かく食べる料理は常に温かく、冷たく食べる料理は常に冷たく保持する。
  • 料理は室温で長く放置したままにしない。(菌の増殖を防ぐ)

  • ポイント6 残った食品

  • きれいな器具で皿状の食器に小分けして保存する。

  • 時間が経ち過ぎたものは思い切って捨てる。

  • 温め直すときは充分加熱する。(目安は75℃以上)出来れば沸騰させる。
  • 少しでも味や臭いがおかしいと感じたときは食べずに捨てる。