食の安全コラム 5月も引き続き食品の表示の問題として「アレルギー表示」を取り上げます。 アレルギー表示は場合によっては生命に影響する重要な表示です。

近年、乳幼児から成人まで食物が原因でアレルギー症状を示す人が多くなりました。
私の知人でも「そば」のアレルギーで危うく命を失いそうになった人がいます。 日本料理店で料理長の秘伝とかで隠し味に少量の「そば粉」を使用した場合、どこにも表示されていません。 その人は急性アレルギー(アナフィラキシー)の治療用の注射キットを常に携帯して不測の事態に備えています。
アレルギー表示の目的は重篤なアレルギー症状が起こることを防ぐためです。 また表示を見ることでその食品を食べても大丈夫かどうか判断出来ます。

どのようなアレルギー物質があるか

現在表示の義務のあるものが7品目、表示が勧められているものが18品目あります。
  1. 必ず表示されるもの

     卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに

  2. 表示を勧められているもの

     あわび、いか、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、酒、さば、
     大豆、鶏肉、豚肉、まつたけ、桃、やまいも、りんご、ゼラチン、バナナ

必ず表示されているわけではないので注意が必要

・ 店頭で計り売りの総菜やベーカリーのパンなど
・ 注文で作る弁当
・ 包装容器の小さなもの(面積30平方センチ以下)
・ 飲食店や給食で提供される料理

その他の注意

食品名や原料名に容易にその物質が含まれていることがわかる場合は表示の必要がありません。

<例>

 卵 (オムレツ、厚焼き玉子、マヨネーズなど)
 小麦 (パン、麺、小麦粉など)
 乳 (チーズ、アイスクリームなど)